club seven zeroの玉野さんの脚本、演出のコメディと知って、観たくてたまらなかった作品。東京公演しかないし、こんな状況だしで観ることは諦めてただけに、嬉しかったオンラインでの配信。
コロナ渦であることを受けて、演出などが変わったというのを知って、オリジナルの作品であるからこその強さを感じました。
いっぱい笑うだろうなと思って見始めたものの、気づいたら泣いて、笑って。久々に、いろんな感情を表にだした気がします。
主人公のジェイムズ。凄腕のギャングなのに潔癖症で高所恐怖症、そして金属アレルギー。◯◯なのにって、思わず言ってしまいがちな言葉だけれど、それって自分の主観でしかなくて、相手を決めつけてしまう言葉なんだよなと彼を見ていて改めて気づかされた気がします。◯だから△じゃないといけないなんて決まりは無いよなと。クセの強いアマノジャクって感じだけれど、根はいいひとなのが溢れてて、憎めないキャラクターだなと思います。
店を救うべくやって来た、幽霊のリチャードとフランク。店の立て直しに奮闘するメアリー。大好きなものを大好きだと表現できる、素直さが素敵です。
パトリシアにロバート、デイビット。従業員さんもかなり個性的。
ジェイムズの手下である、ウィリアムとマイケル。ウィリアムがボス(ビンセント)の息子だったのは意外な結末でした。
個人的に一番印象に残ったのが、リンダ。
ボスからの指令で店を潰すべくやって来たのにステージにもなんだかんだ積極的で。ボスを説得しようと動いてくれていたり、素っ頓狂なことをしていたり、つかみどころがあるようでないような、魅力的なキャラクターだよなと思います。
生で観られたらという思いがあることは否めないけれど、配信だからこそ何回も観ることが出来たし、幸せだなと思います。
また、いつかこんなミュージカルが上演されるときには今度こそ、生で。劇場で全身で笑って、泣いて観たいなと思います。
どうか、劇場の明かりが灯り続けますように。
2020年10月3日(土)
Streaming+配信
12:30~